今回は、ソウルオリンピックシンクロデュエット銅メダリストで、現在はメンタルスキルコンサルタントの田中ウルヴェ京さんをお招きして、CoachingFellows初の講演会を開催しました。


                 ***田中ウルヴェ京さんプロフィール***

88年ソウル五輪シンクロ・デュエットで銅メダル獲得。91年渡米、米国セントメリーズ大学大学院健康・体育・リクリエーション学部修士課程修了。現在はプロスポーツ選手・一般のメンタルトレーニングから一般企業研修、講演、執筆活動など多数。

詳しくはhttp://www.mjcomtesse.com

                                      田中ウルヴェ京さん
 

 冒頭、幼少期の水泳やシンクロナイズドスイミングとの出会い、中高生時代のめちゃめちゃハードな練習(中高生時代、毎晩、夜の練習後に宿題が間に合わなくて、睡眠時間は2〜3時間だったそうです)とジュニア代表、日本代表に上り詰めた話をしてくださいました。

その際に、田中さんのモチベーションの源になっていたのは、「達成感」だったそうです。

昨日出来なかったことが今日出来るようになった。
大きな試合を無事終えることが出来た。一曲とおしで演技できた。

こういったことをモチベーションの源として、辛い練習を乗り越えられて いかれたそうです。

大学進学時のご家族との葛藤、
そして、オリンピックに出る、と決断してからの ご自身の変化、
当時ライバルだった小谷実可子さんばかりがメディアに取り上げられることへの複雑な思い、
それをモチベーションにして練習に打ち込んだこと、
そして、86年の日本選手権でソロでの初優勝してから燃焼出来なくなった自分自身。

などなど、ご自身のお気持ちや感情の移り変わりなどを 田中さんの飾らないお人柄をベースとした、親しみやすい語り口でアッケラカンとお話していただき、参加者がぐいぐいと話に引き込まれていくのを肌で感じました。

翌年87年のソロで2位に終わった際に、涙と共に自問自答して気づかれたのは、 中高生時代にモチベーションとなっていた

・昨日できないことが今日できた
・昨日より今日、今日より明日

これを、ただ、シンプルにやっていけばいいんだ、ということ。

これに気づかれてからは、周りの雑音に惑わされずに集中できるようになられた そうです。


そして、ソウルオリンピックで銅メダルという栄冠を獲得され、引退。

引退後の様々な葛藤と向き合いつつ、コーチの仕事で渡米され、そこでのスポーツサイコロジーとの出会い。

スポーツサイコロジーのお話の最中、

「後輩を救いたい!自分が填ったメンタルの落とし穴は本当に辛いから、 ちゃんとやればもっと伸びる!」

と仰った田中さんがもの凄くエネルギーが高く、ご自身の経験を活かして 後輩達を救いたい!という強い思いがひしひしと伝わってきました。

その後の様々なドラマチックな展開。

本当に、本当に沢山のことを話して下さって、ここでは書ききれないのが非常に残念です。

一通りお話していただいた後は、ソウルオリンピック銅メダル獲得に到った際の 演技をDVDで鑑賞し、質疑応答をして感動の講演会は終了しました。

最後に、アメリカでの田中さんの恩師の言葉をご紹介して報告を終わりたいと思います。

田中さんに大きく影響を与えたその言葉は、

The greatest thing in your life is being who you are.
(あなたの人生で最も素晴らしいことは、あなた自身でいることだ)

だったそうです。




                                    
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